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新・立命館大学戦史研究所

立命館大学の登録団体である立命館大学戦史研究所の公式ブログ。戦史研の活動再開とともに復活!

 

今日の辞世の句 

Διόγενες, ἄγε λέγε τίς ἔλαβέ σε μόρος // ἐς Ἄϊδος. {Δ.} ἔλαβέ με κυνὸς ἄγριον ὀδάξ

Diogenes, schnell, sag an, welches Schicksal nahm dich fort zum Hades. Ein Hund nahm mich fort mit gierigem Biß.

ディオゲネスは、速やかに運命が黄泉の国に連れ去ったかを記す。貪欲な犬の一噛みで連れ去りました。

ディオゲネス (犬儒学派)の墓碑銘。ディオゲネス(紀元前412年? - 紀元前323年)は古代ギリシアの哲学者。アンティステネスの弟子で、ソクラテスの孫弟子に当たる。シノペ生れ。シノペのディオゲネスとも。犬儒派(キュニコス派)の思想を体現して犬のような生活を送り、「犬のディオゲネス」と言われた。また、大樽を住処にしていたので「樽のディオゲネス」とも言われた。ディオゲネスは、両替商ヒケシアスの子としてシノペに生まれた。彼の父もしくは彼自身が、通貨改鋳の罪を犯したため、国外(ポリス外)に追放された。
アテナイにやってくると、ソクラテスの弟子であったアンティステネスに弟子入りを願った。アンティステネスは弟子を取らないことにしていたので断ったが、ディオゲネスはしつこく頼み込んだ。怒って杖で頭を殴ろうとすると、ディオゲネスはこう言った。「どうぞ殴ってください。木は私を追い出すほど堅くありません」ディオゲネスはアンティステネスの弟子になった。師の「徳」に対する思想を受け継ぎ、物質的快楽をまったく求めず、粗末な上着のみを着て、頭陀袋ひとつを持って乞食のような生活をした。航海中に海賊に捕らえられ、奴隷として売られたことがある。売られるときに「何ができるか」と聞かれると「人を支配することだ」と答えた。コリントス人のクセニアデスに買われ、その息子たちを教育した。紀元前336年、アレクサンドロス大王がコリントスに将軍として訪れたとき、ディオゲネスが挨拶に来なかったので、大王の方から会いに行った。ディオゲネスは体育場の隅にいて日向ぼっこをしていた。大勢の供を連れたアレクサンドロス大王が挨拶をして、何か希望はないかと聞くと、「あなたにそこに立たれると日陰になるからどいてください」とだけ言った。帰途、大王は「私がもしアレクサンドロスでなかったらディオゲネスになりたい」と言った。死が迫ってきたとき、「私が死んだら、その辺に投げ捨てておくれ」と言った。一説には「河に投げ込んでおくれ」と言った。ディオゲネスはアレクサンドロス大王と同じ頃死んだ。死因はタコを食べて当たったためとも、犬に足を噛みつかれたためとも、自分で息を止める修行をしたためとも言われている。ディオゲネスは「徳」が人生の目的であり、欲望から解放されて自足すること、動じない心を持つことが重要だと考えた。そのため肉体的・精神的な鍛錬を重んじた。知識や教養を無用のものとし、音楽・天文学・論理学をさげすんだ。プラトンのイデア論に反対し、「僕には『机そのもの』というのは見えないね」と言った。プラトンは「それは君に見る目がないからだ」と言い返した。プラトンは、ディオゲネスはどういう人かと聞かれて「狂ったソクラテスだ」と評した。運動の不可能(おそらくゼノンのパラドックス)を論じている哲学者の前で、歩き回ってその論のおかしいことを示した。また「人間とは二本足で身体に毛の無い動物である」と定義したプラトンに、ディオゲネスが羽根をむしった雄鶏をつきつけて「これがプラトンの言う人間だ」といった「プラトンの雄鶏」の故事でも知られる。唯一の正しい政府は世界政府であるといい、「自分はコスモポリタンだ」と言い、史上初めてコスモポリタニズムという語を作った。また女性や子供の共有を主張した。彼には二十ほどの著作があったという説があるが、一方でまったく本は書かなかったとの説もある。モニモス、クラテスなどの多数の弟子を育てた。

ディオゲネスは残念ながらその著作が残っておらずその思想を知ることの難しいのですが、その代わり数々の逸話で知られる人物です。彼は、ソクラテスの弟子でキュニコス派の祖として知られる、アンティステネスの弟子でしたが、袖なしの外套のみを纏い、哲学の象徴として杖一本とずだ袋一つだけを所持していた師以上に、外見にまったく無頓着で、住むところも気にせずあるときは酒樽(大甕)に住んだりもしました。キュニコス派は犬のような乞食生活をしたため犬儒派とも呼ばれましたが、禁欲的であり無為自然を理想として、現実社会に対しては諦めた態度を取っていました。皮肉という意味の「シニカル」という語は、キュニコス派を指す英語 cynic を形容詞化した cynical に由来します。キュニコス派を代表するディオゲネスは、究極の皮肉屋であり、広場で物を食べているところを人が見て「まるで犬だ」と罵られたので、「人が物を食っているときに集まってくるお前たちこそ犬じゃないか」と言い返したり、オリンピアで優勝した闘技士が美しい女を振り返り見る様を「偉大な闘技士が小娘に首をねじ上げられているよ」とからかったりしました。これらの話の中には後世に作られたものも多いでしょうが、アレクサンドロス大王に望みを聞かれて、「あなたにそこに立たれると日陰になるからどいてください」とだけ言った逸話はあまりに有名です。ギリシアの人たちはそんな彼を笑う一方で愛していたようで、ある男によって彼が住居にしている甕が割られたとき、別の甕が与えられたそうです。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス作「ディオゲネス」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Waterhouse-Diogenes.jpg
ラファエロ作「アテナイの学堂」 だらしなく腰掛けているディオゲネス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Diogenes_-_La_scuola_di_Atene.jpg
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Category: 畠山首席参謀主筆! 立戦研連載企画 《今日の辞世の句》

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