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新・立命館大学戦史研究所

立命館大学の登録団体である立命館大学戦史研究所の公式ブログ。戦史研の活動再開とともに復活!

 

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今日の辞世の句 

When I am dead, I hope it may be said: His sins were scarlet, but his books were read.

私が死んだとき、こう言われるかもしれないと望む。彼の罪は深紅であったが、彼の本は読まれた。

ヒレア・ベロックの墓碑銘。ジョゼフ・ヒレア・ピエール・ルネ・ベロック(1870年7月27日 - 1953年7月16日)はフランス系イギリス人の作家、歴史家、社会評論家。父はフランス人の弁護士、母はイギリス人でジョゼフ・プリーストリーの孫。1902年にイギリスに帰化した。チェスタートン兄弟との協力関係が有名。パリ近郊のラ・セル=サン=クルーで生まれる。エッジバストン(Edgbaston)とバーミンガムで、ジョン・ヘンリー・ニューマンが主宰するオラトリオ会の学校で教育を受けた。1891年にフランス市民としてトゥールの砲兵大隊で兵役を務め、その後ベリオール・カレッジに入学し、歴史を専攻する。1895年にオックスフォード大学を最優秀の成績で卒業し、政界へ進む。1906年からサルフォード・サウス(Salford South)出身の自由党下院議員として活動するが、議会政治に幻滅して1910年からは著述に専念する。一時期『Eye-Witness』『Land and Water』などの雑誌を編集したこともある。オックスフォード運動を推進したJ・H・ニューマンは富の生産、利益の追求、享楽の手段の蓄積などに反対していたが、ベロックはそれらの主張を発展させ、個人主義と自由主義経済を断罪する。彼の攻撃は政治上の民主主義にもおよぶ。1910年代の初期にフランスではサンジカリズムが勢力を強め、議会制民主主義は腐敗堕落の温床であり、ドイツ人・ユダヤ人・プロテスタントは連合を組んでフランスを滅ぼそうとしている、と考えていた。ベロックはフランス文学への素養とともに、このサンジカリズムの思想を採用し、カトリックへの信仰とともにチェスタートン兄弟に伝えた。ベロックの政治経済論として最も知られているのは『奴隷の国家 The Servile State』である。その中で彼はヨーロッパやイギリスの現状を次のように概観した。
古代の奴隷制が中世のキリスト教が支配した時代に解消し、財産が広範囲に分配されている社会がつくられた。
封建社会が崩壊することにより資本主義が成立し、生産手段を所有する少数者と圧倒的多数の労働者に分裂する。
資本主義社会は本質的に不安定なので、法と社会慣習が人間性と一致し、経済的な充足と安全がかなうような解決策が求められるようになる。
ベロックが提示する解決策とは次の3つである。
生産手段を共同体の政治的役職者にゆだねる、「集産主義」
一般市民がそれぞれ財産や生産手段を所有していた「分配型体制」を再建すること
生産手段を持たない者が持つ者のために働くことを法的に強制され、それと引き替えに生計の安全を保障される「奴隷国家」
ベロックは、一番望ましいのは2つめの「分配社会」だが、実際には3つめの「奴隷国家」ができつつあり、社会主義者が提出する様々な解決策は、理想的な集産国家を造りあげることを目指しており、それはプロレタリアートにとって我慢できる程度の「奴隷国家」をつくることに他ならない、と説く。

ヒレア・ベロックは、資本主義・社会主義双方を排撃し、配分主義を提唱した人物です。彼が採用したサンディカリスムは資本家や国家主導の経済運営ではなく、集産主義的な労働組合の連合により経済を運営するという思想です。集産主義(コレクティビズム、英語: collectivism)とは、一般的に、社会における自由放任の状態に対して、公共の福祉のために中央集権的な統制の必要を強調する信念や方法などをさします。個人的な権利よりも集団の権利に優先順位を与えるため、集産主義は、ソ連型社会主義、ファシズム、ナチズムなどの全体主義政権下で採用されました。しかし、サンディカリスムは経済を運営している労働組合は政治を行う政府とは独立して存在しており、政府による計画経済などを必要とはしないという点で全体主義とは異なります。ベロックは自由主義の伝統に立った人物であり、理想としていたのは個人の経済的な自立でした。
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Category: 畠山首席参謀主筆! 立戦研連載企画 《今日の辞世の句》

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