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新・立命館大学戦史研究所

立命館大学の登録団体である立命館大学戦史研究所の公式ブログ。戦史研の活動再開とともに復活!

 

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今日の辞世の句 

桑の根に 魂はとどめて 枯れにけり

高山長五郎の辞世の句。高山長五郎(たかやま ちょうごろう、天保元年(1830年) -
明治19年(1886年)12月10日)は、上野国緑野郡高山村(現群馬県藤岡市高山)出身の養蚕業者。明治中期から大正時代に日本の養蚕技術で主流をなした「清温育」(せいおんいく)の発案者であり、高山社を通じて、その普及にも努めた。その遺跡である「高山社跡」は国の史跡に指定されており、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産として、世界遺産に推薦されている。高山長五郎は、天保元年に高山村で生まれた。高山家は戦国時代以降、この村に住むようになったと伝えられており、高山彦九郎と共通の先祖を持つという。経済観念に乏しい父のもとで傾いていた家にあって、幼時に母をなくし、祖母に育てられた。この祖母が敬虔な気持ちを持って養蚕業に熱心に打ち込んでいたが、蚕病によってたびたび深い悲しみに暮れることがあった。幼い長五郎が養蚕の研究に打ち込むようになったのは、そうした祖母の姿に触発されたものであったという。長五郎は、早々と隠棲した父のせいで18歳で家督を継ぐことになったが、苦労しながらも体制を整え、安政2年(1855年)、26歳のときに本格的な養蚕に着手することができた。しかし、蚕病に見舞われ、何度も失敗を重ねた。大きな母屋はかえって通気に難があり、周辺の木々によって日光も不足すると考えた長五郎は、母屋を売って蚕室を建てるが、それでも失敗した。その後、基礎から学び直すために先行する蚕書を読み漁り、養蚕農家を回って教えを乞い、野外では桑畑や野生種の蚕の観察に努めた。文久元年(1861年)には、火気によって蚕室を暖める温暖育の手法を学び、7度目の挑戦となったこの年にようやく成功することができた。長五郎はその後も養蚕技術の改良に努め、明治初期には清温育の基本が形成された。彼の元には教えを乞う者が現れるようになり、明治元年からは「高山流養蚕方」と称した自身の手法を他者にも教えるようになる。希望者が増えたため、明治3年(1870年)からは、選ばれた門下生たちが巡回指導を行うようになった。明治6年(1873年)には「養蚕改良高山組」を組織し、これは明治17年(1884年)に「養蚕改良高山社」となった。長五郎が独自の「清温育」を確立したのは、この明治16年から17年ころのこととされている。清温育は、火気を取り入れて蚕室を暖める「温暖育」と、島村(現伊勢崎市境島村)の田島弥平が確立し、明治初期に広く用いられていた火気の使用を最小限にとどめ、蚕室の風通しを重視する「清涼育」を折衷する飼育法であった。高山社は清温育の普及に大きく貢献することになるが、長五郎自身は明治19年(1886年)2月10日に病気により没した。辞世の句は「桑の根に魂(たま)はとゝめて枯にけり」であったという。没した翌年、農商務相黒田清隆から賞状が送られ、明治25年(1892年)に賞勲局からの追賞があった。

高山長五郎は日本の養蚕業者です。彼は18歳で家督を継ぐと、養蚕飼育法の研究に打ちこみ、明治1(1868)年、温暖育と清涼育を折衷した清温育と称する新しい飼育法を完成させました。長五郎は自宅内に高山組を組織して門下生の指導を開始し、6年からは授業員(養蚕教師)を各地に派遣して巡回指導に当たらせました。17年、社員136人の協議により官許を得て養蚕改良高山社を設立。長五郎病没の翌20年、同社の事務所と伝習所が藤岡町に移設,分教場が群馬県内に122カ所、県外に10カ所設立され、33年には社員約2万人、授業員500人、生徒600人におよびました。彼が作った高山社は、一時「全国の養蚕の総本山」とすら呼ばれたほどでした。長五郎が清温育に関する研究や指導を行なった旧宅は、高山社跡として国の史跡に指定されています。辞世の歌も、養蚕に使われる桑の根に魂を留めて、その身は枯れ果てたいという、生涯を養蚕にかけた彼の人生を凝縮した歌と言えます。
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Category: 畠山首席参謀主筆! 立戦研連載企画 《今日の辞世の句》

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